可愛い花には毒があるという話

タイツリソウかわいいよタイツ理想

実家の玄関先に、ひときわ目を惹く鉢植えがあった。
母に花の名を尋ねたところ、タイツリソウ（鯛釣草）と言うそうだ。
花柄に連なる桃色の花弁が、まるで釣られた鯛のように見える事から
このような慣用名が付けられたのだろう。

花開く前のつぼみがハート型に見えるが、開花するとこれが真っ二つに割れてしまう。
なるほど、「失恋」という花言葉を持つのも納得だ。
恋人との別離を切り出せないヘタレさんは、この花を相手に贈るのも一つの手なのでは？

タイツリソウには毒がある

タイツリソウの和名はケマンソウ（学名：Dicentra spectabilis）、ケシ科コマクサ属に
属する植物だそうな。

…ケシ？

植物には明るくないが、ケシといえば阿片の材料にもなるはず。（るろうに剣心で読んだ）
家族に何かあってからでは困るので、一応調べてみる事にした。

タイツリソウにはいくつかのアルカロイドが含まれている模様。
代表的なものの化学構造は以下の通り。

いずれも二量化したカテコールアミン誘導体である。
これらアルカロイドの中には、抗うつ作用、消化器系疾患の改善など、有用な活性を示すものも
含まれるが、神経系に強く作用する性質上、誤食した場合、酒酔い症状（嘔吐、体温低下）や
呼吸器系の障害、心臓マヒなどを引き起こすらしい。

うーん、割と危ないなコレ…
さすがにコレを食べようとは思わないだろうけど、こういう脂溶性の高そうなアルカロイドって、
やっぱり皮膚から吸収されることも考慮しないといけないんだろうなぁ。

母にガーデニング用の手袋でもプレゼントするかな。

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